136. ヤンキーとファミレスとそのあと

夢野では、4年近く、日曜日祭日gwお盆正月、スタンバイのどかあげのために
朝の5時半には店にいっていた。
たいていの店長はそういうことはしない。しんどいことをしない、
残業をつけず、労働時間を削減。
朝のモーニングにたまにくるラッシュ。
まあ。スタンバイがすぐにあがれば、2時間は浮いてワースケ
を書く時間でした。
一度だけ、女社員に朝を任せたら、たまたま朝から入り
一日ぶっつぶれてしまい。まかせられないと思った。
辞めてから、朝のメンバーが、彼女たちも
頼みもしてないのに、一時間以上前に来てスタンバイをはじめる、
そういう、まじめすぎるメンバーだ。

そのひとたちが、朝いこうと、店にいくと、駐車場一杯のヤンキー
と暴走族がたむろしていた、
中には入れないのである。
社員は、朝に来ていなかったのです。
どうもこうもならず、警察を呼んで排除してもらったと
怒った調子でぼくにいう。
でも最後には、あ、そうか、ぼくに文句を言ってもしかたないのか
そういう顔をする。

関西のヤンキーたち、全国にもいるが、
特に下町には多い、高校にも行かず、仕事もしてるのかしてないのか
落ちこぼれ、
学校でもさんざん教師たちに毒を吐き、いじめを行い。、金を巻き上げて
悪いことをしまくる、バイクは盗む、シンナーはすう。

深夜ガストは転換してすぐに、たまり場となった。
そうなれば、必然、普通の客はいやがり来なくなる。

ぼくは実は高校は工業で、男ばかりでひどい高校だった。
わるいやつがいて、ヤンキーで、ぼんたんのずぼんを履き、
喝上げを行う、ぼくはそこで反抗をし、
「なんで、金をださなあかんのや」
といい、それから三年間いじめられた。
高校を辞めたくてしかたなかった、
ぼくの親はぼくが中学生のときにあまり勉強ができなくて
大学にいくことはあきらめて、そこに入り就職させようとしていた。
しかし、その学校はあまりにもひどく、勉強する環境ではなかった。
ぼくは、その学校で最初の実力試験で校内一番となり、
気をよくして勉強ばかりしていた、そのことも目立ったのだろう、
とにかく、ヤンキーというのは大嫌いであった。

そして、なんとか大学に入り、そして、あろうことか
再び、ヤンキーの連中を相手にすることとなった。

どの店長も、悩んでいた。
「またあいつら、来てるよ、」
ドリンクバーにおいてある、いろんなものをぱくって帰る、
売店商品を万引きする、大きな声で騒ぐ。

ヤンキーたちは、本能的でアリ
自分たちがきらわれてるのを本能的に感じ取り
余計に、悪さをするのだ。

夢野のあった兵庫区も下町で、校内暴力があり、
貧富の差が激しく、とくに夜間高校はひどかったらしい。
タクシーの運転手なら、みんな断るのである。
なぜかというと、車を最後蹴られるのである、
「あそこだけはいきたくない」
と、降ろすのである。

ファミリーレストンに幸福そうに来る家族。
おとうさんがいて、おかあさんがいて
子どもがお子様ランチを食べて、
幸福そのものである。
しかし、ヤンキーたちは、そういう幸福の経験がない。
すさんだ家庭なのである。

すかいらーくを辞めて数年、店をやってると
悪さばかりしていたヤンキーを数人発見した。
だいたい、わかった。
やっぱ、親も親だし、彼らもなんとか、仕事して
家庭をもつのだが、やっぱ、そこも離婚するパターンが
多かった、
持って生まれた自分の性格と、自分の境遇で
幸福というものをつかめないのである。
しかし、彼らはいっこうにぼくに気がつかない。
ぼくはやさしく、おっちゃんとして接すると
普通なのである。まったくなにも問題ない。

この差はなんだろうと、思った。

高校生のグレタどうしようもないやつがいた。
店の電話をつかい、テレクラに電話したり、あたりじゅうの
ヤンキーに喧嘩を売り、ぼくにも殴りかかろうとしてきた。

そして、夜間高校のヤンキーが
きた、そいつは美人を2人連れてくるのだが、やけにぼくと
気があい、店長店長と懐いてくる。ぼくも、かわいがった。
しかし、喧嘩は強そうである。
グレタどうしようもないその高校生は、夜間の男前ヤンキーに喧嘩をうったのである。
ぼくは、まったくしらなかったが、
社員が、
「店長!おもてて喧嘩してますよ!」
というので、見にいくと、あたりは血だらけ、男前ヤンキーは
そいつを殴り飛ばし、勝負がついていた。
ぼくは、やったぞ、これで、あいつは来なくなる。
と喜んだ。それからは、男前ヤンキーがいる限りは
安心して営業が出来たのである。

しかし、これはまてよ、
大昔、ごうてんが、893のリーダーにちんぴらを駆逐してただいた
方法と同じではないか、よくないのではないか
と、反省した。

でも商売するようになり、お客さんはなんでくるか
なんで来てくれるのかは、やはり、店がすきだからきてくれるのであり、
安いドリンクバーがあるせいもあったが、
一応、客でアリ、
それが、あいつMまたきた!
という顔をすれば、相手もよくは思わないはず。

自分の店では店を守るのは自分で、排除すべきものは廃除するが

おかしな話である。

893もたいてい困ったものだが、ヤンキーのほうがいやであった。

しかし、暴走行為への厳罰化、少子化などの原因で
見た目のヤンキーは消滅していく。

ださい。と、思うようになったらしい。
ガストも値上げしまくり、ヤンキーたちもサイフには合わなくなり
やがて、平和なよるとなった。

しかし、見た目に普通のやつが、とんでもなかったり、
いじめで自殺を強要したり、
すさんだことが世間全体で起き始めた。
ダークになり、陰湿になるのである。


あの頃、ガストに来ていたヤンキーたちは
その後、どうなったのか、
幸せになったのであろうか、仕事をきちんとしてるのだろうか、
まともになったやつもいると思う。

あのころ、やんちゃしてまして・・。

とか、たまにいうやつほど、悪はいないとおもう、
なにしろ、反省していないのであるから、
反省していないのだから成長することはない、

そして、ファミリーレストランに家族でいくこともなく
ひとりでぱちんこ、ギャンブルでもしてるのかもしれない。