NEXT 目次に戻る
97. 夢野 13

さまざまなキャンペーンがあり、お皿やカップをもらえるというのがあった
1000円で一枚券をわたし、何枚かでお皿などをもらえるのだ
しかし、その皿はとてもデザインや色、大きくて大人気。

その皿を目当てに来るお客さんも急増。
人気ありすぎて、交換商品が追いつかないのであった。
しまいには、製造してるとこが、ギブアップしてしまうまでに・・。

問題は、何回も来られるお客さんがやっとたまった券を握りしめくるのだが
「交換商品はありません」
となるのだ・・・・。
なんとも情けない話。
ぼくは、もう、お客様に申し訳なく、
そうやってこられて、品物がないお客さんには、
改めて、商品を家まで持参することにして、お帰り願った。
何軒も、仕事の合間をぬって、家まで届けた。

フロアーの女の子が
そのサービス券の取り扱いを間違え
売店商品には、渡さない。と、言い切ってしまった。
しかし、券の裏をよく見ると、売店商品ももらえると書いてあった。
普通なら、そこで、ここに書いてあるじゃあないですか、
すいません、お渡しします
で、終わるのだが、相当このお客さんは厄介だった。

まずは、本部に電話を入れて、怒鳴り散らすのだ。
そのパワーで、部長にいき、ぼくに戻され
お店で対処。
そこで、不思議なのが、終わらないクレームであった。

ややこしい人は、ややこしくするし、ややこしい目に遭う。

クレームの人はタクシーの運転手だった。
結果、4時間話したろうか・・。
「すいません」では、終わらないのである。
何かしら要求しているのである。
しかし、要求しすぎると恐喝になるので、言わない。

「おまえとこの、なんとか、サラダにはえがはいっていてなあ・・・」
と、話だした。
なんと、そのはえのクレームはイエスタディ時代のものだった。
10年近く前の話。
「そんときもなあ。すいません、申し訳ありません、ばっかりや」
いろんなやつが来て。あやまるばっかりや・・
(謝るより、金横瀬)なのだ。

しかし、そんなことを言われてもサービス券の間違えに
どうするもののなく。
「お客さん、どうすれば、許していただけるのですか?」
そう、聞いて見た。
そうすると、怒りだし
「ほんなら、おまえ、あの女とやらせてくれるんか?いうたら
できるんか?この店くれるいうたら、くれるんか?」

わけのわからない要求を言い出した。

押し問答が続き、
サービス券の取り扱いについての謝罪と、
注意すること
のみになった。
「おまえな、今度来たときはちゃんとしておけよ」
脅しにかかった。
最後見送り、
車を確認した。疲れ果ててしまった。
あとで、聞くと、部長や本部のれん中は
一万を握らすそうだ。
うまいこといって、
ぼくらはそういう権限も無く、そうすると、また次もとなるので
しなかった。

ろくなキャンペーンではなかった、
どんどん、疲労がたまって、疲れても寝れない。
結婚しても、奥さんはぼくが帰りが遅いので、だんだん不満を漏らしていた。


最終章目次はこちら